
有限責任○○村信用販売購買組合を抵当権者とする昭和初期に設定された抵当権の抹消の依頼を受けた事例が終了したので、簡単な説明を加えて後日の参考としておきます。なお、日付その他事実関係については、適宜変更をしたので全体として整合性がとれていないところもあると思われますが、そういったことを前提としてお読みください。
注)以下日付は適宜につけたものもあります。
抵当権登記
昭和2年3月4日設定
昭和2年3月5日登記
抵当権者
○○県○○郡○○村大字○○ 1234番地
有限責任○○村信用販売購買組合
有限責任○○村信用販売購買組合の経緯
1 昭和7年8月9日
有限責任○○村信用販売購買組合 → 保証責任○○村信用販売購買組合
に名称変更
2 昭和16年7月8日
保証責任○○村信用販売購買組合 → 保証責任○○村信用販売購買利用組合
に名称変更
3 昭和19年○月○日解散
昭和19年○月○日登記
解散事由 : ○○村農業會設立に伴う命令に依り
○○村農業會の経緯
1 昭和19年○月○日登記
2 昭和23年8月15日解散
昭和23年8月17日登記
解散事由 : 昭和22年法律第133号農業協同組合法ノ制定ニ伴フ農業団体ノ整理ニ関スル法律第1条第3項ノ規定ニヨリ
○○郡○○村大字○○ 4321番地
清算人 何某
昭和23年8月17日登記
[tip]なお、調査の結果、この清算人は現在すでに死亡していることが判明しました。清算人の資格がその者の相続人に承継されないことは言うまでもありません。[/tip]
3 昭和24年5月6日清算結了
昭和24年5月16日登記
抵当権抹消手続きについて
1.抵当権が消滅しているかどうかの確認
→ 消滅しているとして
→ → 消滅の時期がいつか
→ → → 消滅の時期により、抵当権についての権利変動に影響する
例えば、抵当権者A法人が、B法人に合併された場合
合併前に抵当権が消滅していれば、B法人に承継されるのは、抵当権抹消登記義務だけであるが、合併後に消滅した場合、B法人には抵当権そのものが承継されており、抵当権抹消登記の前提として、A法人からB法人への抵当権の移転登記が必要になります。
このため、抵当権消滅の時期は重要な基準になります。
2.以下では、有限責任○○村信用販売購買組合が昭和19年に解散する前に、抵当権が消滅していたものとします。
この場合、抵当権消滅の時期が
昭和7年8月9日
有限責任○○村信用販売購買組合 → 保証責任○○村信用販売購買組合
に名称変更
の後であっても、
また、
昭和16年7月8日
保証責任○○村信用販売購買組合 → 保証責任○○村信用販売購買利用組合
に名称変更
の後であっても、
1の合併のように抹消登記の前提として抵当権登記名義人表示変更登記が必要となることはありません。
3.・・・とすると、昭和19年解散前に抵当権が消滅しているのだから、その時点で当該法人(保証責任○○村信用販売購買組合であっても、保証責任○○村信用販売購買利用組合であっても)は、抵当権を有しておらず、ただ抵当権抹消登記義務のみを負っているだけとなります。
4.では、この抵当権抹消登記義務が昭和19年の法人解散によりどのようになったかを知る必要があります。
農業団体法(昭和18年3月10日法律46号、同年9月15日施行)第88条及び同法第91条が準用する同法第78条2項により、地方農業會(この例では「○○村農業會」)が承継します。
5.○○村農業會が承継した抵当権抹消登記義務は、同農業會が昭和23年に解散し、翌年清算結了していることによりどうなったのでしょうか。
法人は解散することで清算法人として存続し、清算結了によって法律上消滅します。ところで清算結了とは、法人の有していた全資産(プラス財産もマイナス財産も)を清算しプラスマイナスゼロとすることです。
ところが、この法人については、抵当権抹消登記義務という負の資産が残存していることがわかったため、清算を結了したことはいわば誤りであったということになります。
6.そこで、登記上清算結了されていることを「錯誤」により抹消し、その結果法人は解散状態に戻りますが、登記手続上は簡単ではありません。なぜなら、当該法人の登記簿はもはや存在しておらず(閉鎖登記簿としては存在していますが、これは登記簿ではないため、清算結了されていることを「錯誤」により抹消する登記すらできません。よって、ここは閉鎖登記簿を有効な登記簿とするための登記の回復手続きが必要となります。しかし、そもそも、抵当権を抹消するためだけに、登記用紙を回復し、抹消登記が終われば再度清算結了して閉鎖するなどは手続的にも極めて煩瑣であり関係者に負担の大きいものとなります。
よって、ここでは次の登記先例を知る必要があります。
昭和三八年七月二日付二(登)三日記第二八八号甲府地方法務局長照会・同年九月一三日付民事甲第二五九八号民事局長回答
株式会社の清算結了前に消滅にかかる抵当権の抹消登記について
抵当権者である株式会社が解散し、その清算結了前に、債権及び抵当権は消滅しているのであるが、その抵当権設定登記の抹消の登記が未了のまま、該株式会社につき清算結了の登記を了しているところ、現在は、右株式会社の清算人が全員死亡し、当時の株主も不明である。
かかる場合には、右の抵当権登記の抹消の登記権利者は、利害関係人として、裁判所に対し、右株式会社
の清算人の選任を申請し、当該清算人をして、登記義務者である右株式会社を代表せしめ、その者との共同
申請により、右の抵当権登記の抹消登記を申請することができるのでありますが、この場合、右株式会社に
つき、商法で規定する清算人就任の登記が未了であるときでも、便宜、上述の裁判所の清算人選任の決定書をもって、不動産登記法第三十五条第一項第五号の書面として添付させて(なお、右の抵当権登記の抹消登記を申請する不動産の管轄登記所と右の株式会社の管轄登記所とが異なるときは、右の株式会社の清算結了の登記のなされている登記簿謄本をも添付させて)、右の抵当権登記の抹消登記の申請を受理してさしつかえないと考えますが、いささか疑義がありますので、何分の御垂示を賜わりたくお伺いいたします。回答
本年七月二日付二(登)三日記第二八八号をもって問合せのあった標記の件については、貴見のとおり受
理してさしつかえないものと考える。
7.上記先例は株式会社に関するものでありますが、他の法人についても同様であるので、この先例にしたがって、当該不動産の現在の所有者が裁判所に対して、当該農業會の清算人の選任を申立て、選任された清算人が当該法人を代表することとなります。
8-1.蛇足ながら、当然に当該農業會に抹消義務があるというものではなく、当該清算人が抵当権の存在ないしは被担保債権たる債権の存在を主張する場合には、すでに抵当権が消滅していることを理由として当該抵当権の抹消登記手続を請求する者(通常は当該抵当権の設定されている不動産の所有者でしょう。)が当該法人を相手としてしかるべき訴訟手続をとることになることもあります。
8-2.当該清算人が抹消登記手続きに協力してもらえる場合には、現在の所有者が登記権利者、農業會が登記義務者となって、共同申請により手続きをとります。
8-3.抵当権抹消登記に必要な抵当権の登記済証はない(見つからない)ことが多いでしょうから、登記義務者の押印については印鑑証明書が必要となります。
8-4.裁判所で選任された清算人は、清算人登記はされないので、印鑑を登記所に提出することもありません。よって法人の清算人としての印鑑証明書は登記所では交付されません。
[hint]清算人の印鑑は個人の実印で、市区町村長発行の印鑑証明書が必要です。(昭和30年4月14日付民事甲第708号民事局長回答)[/hint]
9.以上で、おおまかな手続方針は明らかとなりましたが、重要な点があります。
冒頭の事例には関係しませんが、一般的に言えば、すべての「有限責任・・・・・組合」「保証責任・・・・・組合」がすべて上記のような経緯をたどらないということです。
10.「有限責任・・・・・組合」「保証責任・・・・・組合」の根拠法は産業組合法(明治33年3月7日法律第34号、同年9月1日施行)です。この法律による法人は農業関係のものに限られないため、それぞれ別の経緯をたどることになります。すなわち、この法律は、消費生活協同組合法(昭和23年7月30日法律第200号、同年10月1日施行)によって、昭和23年10月1日に廃止されています。
このことから、昭和23年10月1日に廃止された産業組合法にもとづく法人がどうなったかを知る必要があります。これは個別法人の経緯の問題と共に制度全体の問題でもあります。
11.次に重要な第2点目は、農業會に関することがらですが、現在の農協、もしくは農業協同組合との関係です。農業會は農業協同組合の前身ではありますが、法的に権利義務が承継されているという関係ではないため、仮に農業會が解散せず今日まで存続している場合、その権利義務がどうなるかは別途確認すべき事柄となります。
[important]12.以上9~11に記載した事項は、冒頭の事例には関係ないため説明は省略しますが、各々関係する場合には非常に重要なポイントとなります。[/important]
清算人選任申立手続
【申立書】
清算人選任申請書
平成22年 月 日
○○地方裁判所 御中
○○県○○市○○町○○○○番地○○
申 請 人 ○○○○
〒○○○-○○○○ ○○県○○市○○町○○○○番地○○
申 請 人 ○○○○
〒○○○-○○○○ ○○県○○郡○○村大字○○ ○○○○番地ノ○
事件本人 ○○村農業會
第1 申請の趣旨
○○県○○郡○○村大字○○ ○○○○番地ノ○
○○村農業會
の清算人の選任を求める。
第2 申請の理由
(土地所有者)
1 申請人は、○○県○○市○○町字○○ ○○○○番○○の土地(以下「本件土地」という。)の所有者である。(土地登記事項証明書甲区)
(抵当権の設定登記)
2 本件土地には、保証責任○○村信用販売購買組合を抵当権者とする、後記抵当権(以下「本件抵当権」という。)の設定登記がなされている。(土地登記事項証明書乙区)
抵当権の表示
昭和○○年○○月○○日○○地方法務局○○出張所受付第○○○○号
原因 昭和○○年○○月○○日設定
債権額 金○○○○円
利息 日歩○銭
損害金 日歩○銭
抵当権者 ○○郡○○村大字○○ ○○○○番地
保証責任○○村信用販売購買組合
(抵当権の消滅)
3 本件抵当権は、昭和○○年○○月○○日(土地登記簿の閉鎖用紙の謄本に記載がある弁済期日)弁済により消滅した。
[note]抵当権の登記事項について、弁済期は現在登記事項ではありませんが、かつては登記事項でした。また、債務者についても所有者と同じ場合には債務者の記載をしないという時期もありました。[/note]
しかし、抹消登記がなされないまま現在に至ったもので、清算結了の処理をする際、忘却したものと思われる。
(抵当権者の権利義務の承継)
4 ところで、本件抵当権の登記簿上の抵当権者である○○郡○○村大字○○ ○○○○番地、保証責任○○村信用販売購買組合は、昭和○○年○○月○○日名称を保証責任○○村信用販売購買利用組合と変更し(昭和○○年○○月○○日登記、(法人閉鎖登記簿謄本))、その後農業団体法(昭和18年法律第46号)第88条の規定に基づいて、昭和○○年○○月○○日○○村農業會設立に伴う命令により解散した。
従って、保証責任○○村信用購買販売利用組合の権利義務一切は○○村農業會が包括的に、これを承継した(農業団体法第91条が準用する同法第78条第2項)。
(抵当権者の解散と清算結了)
5 ところが、○○村農業會は、昭和22年農業協同組合法の制定に伴う農業団体の整理等に関する法律(同年法律第133号)第1条第3項の規定により昭和○○年○○月○○日解散し(同年同月○○日登記)、次の者が清算人に就任、その後昭和○○年○○月○○日に清算が結了した(同年同月○○日登記)。(法人閉鎖登記簿謄本)
○○郡○○村大字○○ ○○○○番地
清算人 ○○○○
(抵当権の抹消登記申請手続)
6 本件抵当権の抹消登記の申請をするには、土地所有者である申請人が本件抵当権の抵当権者である事件本人法人の清算人と共同して申請をしなければならない(不動産登記法第60条)。しかしながら、同法人の清算人○○○○は、平成○○年○○月○○日死亡しているため、現在、同法人の元清算人は存在しない。
7 ところで、株式会社の清算結了前に消滅した抵当権の抹消登記については、法務省昭和38年9月13日付民事甲第2598号民事局長回答により次のように処理することとされている。
すなわち、「抵当権者である株式会社が解散し、その清算結了前に、債権及び抵当権は消減しているが、その抵当権設定登記の抹消が未了のまま、該株式会社につき清算結了の登記を了しているところ、現在は、右株式会社の清算人が全員死亡し」ている場合には「抵当権登記の抹消の登記権利者は、利害関係人として、裁判所に対し、右株式会社の清算人の選任を申請し、当該清算人をして、登記義務者である右株式会社を代表せしめ、その者との共同申請により、右抵当権登記の抹消登記を申請することができる」とされている。そして、これは、株式会社以外の法人についても同様に扱われている。
(むすび)
8 よって申請人は、本件抵当権の抵当権者である○○村農業會の清算人の選任を求めるため本申請に及んだ次第である。
添 付 書 類
1 土地登記事項証明書 1通
2 土地登記簿の閉鎖用紙の謄本 1通
3 保証責任○○村信用販売購買利用組合閉鎖登記簿謄本 1通
4 ○○村農業會閉鎖登記簿謄本 1通
5 元清算人○○○○の除籍謄本 1通
【裁判所から求められた「抵当権抹消の根拠」に関する上申書】
申立書を提出して数日後、裁判所から「抵当権抹消の根拠」に関する上申書の提出を求められました。
平成22年(チ)第○○号
上申書
平成22年○○月○○日
○○地方裁判所 御中
○○県○○市○○町○○○○番地○○
申 請 人 ○○○○
〒○○○-○○○○ ○○県○○市○○町○○○○番地○○
申 請 人 ○○○○
〒○○○-○○○○ ○○県○○郡○○村大字○○ ○○○○番地ノ○○
事件本人 ○○村農業會
上記当事者間の御庁平成22年(チ)第○○号事件につき、申請人は以下のとおり上申します。
本申請の理由となっている抵当権は、昭和○○年○○月○○日設定されその登記は昭和○○年○○月○○日になされているものであり、申請人手元にも関係資料は全くなく、その間の事情も申請人は承知をしておりません。
この抵当権の被担保債権の弁済日は、現在は登記事項ではなくなっていますがかつて登記事項であったときの記載を登記簿の閉鎖用紙の謄本により確認すると、昭和○○年○○月○○日であることがわかります。
よって、当該弁済日に被担保債権の弁済がなされ、よって同日抵当権が消滅したことが推測できます。しかし、当該弁済を証する書面等の資料はありません。
なお、仮に弁済の事実が証明できなくとも、被担保債権は時効により消滅していますのでこれを援用することにより抹消登記がなされるものと考えます。
以上
申立書提出から選任日まで約1か月でした。
事情によっては、もっと早かったり、もう少し時間がかかったりすると思われます。
なお、選任された清算人から手続終了の報告書が提出されれば、清算人は解任をすることとなると裁判所から聞きましたが、実際上どのような手続がなされるかはわかりません。
抵当権抹消登記申請手続
【登記原因証明情報】
登 記 原 因 証 明 情 報
1 登記申請情報の要項
(1)登記の目的 1番抵当権抹消
(申請対象となる登記事項の表示
乙区1番 昭和○○年○○月○○日受付第○○○○号)
(2)登記の原因 昭和○○年○○月○○日 弁済
(3)当事者 権利者 ○○市○○町○○○○番地○○ ○○○○
義務者 ○○郡○○村大字○○ ○○○○番地
被承継法人 保証責任○○村信用販売購買利用組合
(登記簿上の表示 保証責任○○村信用販売購買組合)
○○郡○○村大字○○ ○○○○番地ノ○○
承継法人 ○○村農業會
○○市○○町○○番○○号
清算人 ○○○○
(4)不動産 ○○市○○町字○○ ○○○○番○○
1.宅地 ○○・○○平方メートル
2.登記の原因となる事実又は法律行為
(1)被担保債権の消滅
債務者○○○○家督相続人○○○○(昭和○○年○○月○○日家督相続、平成○○年○○月○○日死亡)は、昭和○○年○○月○○日、本件抵当権の債務の全部を抵当権者保証責任○○村信用販売購買組合に弁済した。
(2)抵当権の消滅
よって、本件抵当権は、昭和○○年○○月○○日弁済により消滅した。
(3)抵当権抹消登記義務の承継
本件抵当権者保証責任○○村信用販売購買組合は、昭和○○年○○月○○日その名称を保証責任○○村信用販売購買利用組合と変更し、昭和○○年○○月○○日○○村農業會設立に伴う命令により解散(昭和○○年○○月○○日登記)し、その権利義務は農業団体法(昭和18年法律第46号)第91条により準用される同法第78条2項の規定により○○郡○○村大字○○ ○○○○番地ノ○○ ○○村農業會に包括的に承継された。
平成22年○○月○○日
○○地方法務局○○出張所 御中
上記の登記原因のとおり相違ありません。
(所 有 者) ○○市○○町○○○○番地○○
○○○○ (印)
(抵当権者) ○○郡○○村大字○○ ○○○○番地
被承継法人 保証責任○○村信用販売購買利用組合
(登記簿上の表示 保証責任○○村信用販売購買組合)
○○郡○○村大字○○ ○○○○番地ノ○○
承継法人 ○○村農業會
○○市○○町○○番○○号
清算人 ○○○○ (印)
当職は、司法書士法に基づき、上記当事者の依頼を受け、不動産登記法所定の登記原因証明情報を作成し、司法書士法施行規則第28条の規定により記名押印する。
○○県○○市○○○丁目○○番○○号
司法書士 ○○○○ (職印)
(登録番号 ○○第○○○○号)
【登記申請情報】
注:以下の登記申請情報はオンライン申請(特例方式)したものです。
登記申請書
登記の目的
1番抵当権抹消
抹消すべき登記
昭和○○年○○月○○日受付第○○○○号
原因
昭和○○年○○月○○日弁済
権利者
○○市○○町○○○○番地○○
○○○○
義務者
○○郡○○村大字○○ ○○○○番地ノ○○
承継法人 ○○村農業會
清算人 ○○○○
登記識別情報の提供の有無:
無し
登記識別情報を提供できない理由:
登記済証紛失
添付情報
登記原因証明情報PDF 登記原因証明情報(特例)
印鑑証明書(特例) 資格証明情報(原本還付)(特例)
[tip]資格証明情報は、裁判所の清算人選任決定正本です。[/tip]
変更証明情報省略 承継証明情報省略
[tip]変更証明情報は、有限責任組合の名称変更に関する情報で法人の閉鎖登記簿になります。承継証明情報は、農業會への承継を証明する情報で法人の閉鎖登記簿になります。[/tip]
代理権限証明情報(特例)
平成22年○○月○○日申請
○○地方法務局○○出張所 (登記所コード:○○○○)
代理人
○○県○○市○○一丁目○○番○○号
司法書士 ○○○○
その他事項
義務者
被承継法人 保証責任○○村信用販売購買利用組合
[tip]この情報は、申請情報中に記録個所がないためその他事項欄に記録したものです。なお、被承継法人という項目はありますが、その項目を表示させると、合併等の場合の書式になり、本例では使用できません。[/tip]
申請法人清算人の住所 ○○市○○町○○番○○号
事前通知は、上記清算人の個人の住所地宛に送付を希望します。
[tip]一般に法人についての事前通知を代表者の住所地に送付を求める場合には、住所を記録しなくても登記上明らかとなるので、「事前通知は、上記清算人の個人の住所地宛に送付を希望します。」との記録のみでよいのですが、本例では清算人の登記がされていませんので、個人の住所を記録したものです。[/tip]
代理人の連絡先の電話番号 ○○○-○○○-○○○○
登録免許税
金 1,000 円
不動産の表示(1)
土地 ○○県○○市○○町 ○○○○‐○○
土地の表示
所 在
○○県○○市○○町字○○
地 番
○○○○番○○
地 目
宅地
地 積
○○・○○平方メートル
添付書類
toukigeninsyoumeijoho.pdf
[tip]登記原因証明情報のPDFファイルを添付したものです(不動産登記令附則第5条4項、不動産登記規則附則第22条1項、3項)。[/tip]
(平成22年6月30日追記)
抹消登記完了後、登記事項証明書を添えて清算人に報告書を提出。
清算人は、清算事務が終了したことを裁判所に報告をするとともに、報酬決定の申立をされたものと思われます。これらの具体的な内容は把握していません。
【選任の旨を取消す決定】
その後、裁判所から清算人を選任する旨の決定を取消す決定書が送られてきました。
この取消し決定がされる趣旨は、清算人をいつまでも拘束しないということのようです。
なお、裁判所からの決定書が私のところに送られてきたのは、「書類の送達場所、送達受取人の届出」を当初申立の時に提出しておいたからです。
![]()
【参考:書類の送達場所、送達受取人の届出】
![]()
(平成22年7月4日追記)
清算人から、報酬決定書の写しが送付されてきました。
あらかじめ、裁判所に予納金を納めておれば、報酬は裁判所から支払われるわけですが、今回事情により、裁判所には予納せず、別途対応とさせていただいた(裁判所及び清算人候補者の了解を得ました。)ため、こちらで支払うという形になったものです。具体的には、依頼者が支払うわけですが。
【報酬決定謄本】
![]()
関連記事があります。
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長谷川先生
初めまして。司法書士の長田と申します。大変恐縮ですが、清算人の報酬がいくらくらい掛かったかを教えて頂くことはできますか?ご依頼をいただいた物件に同じような抵当権がついており、ついでに抹消することをお勧めしているのですが、清算人の報酬がいくら位かかるものか分からず悩んでおります。もちろん、清算人になった方により違うとは思うのですが、参考にさせて頂けたら助かります。
追伸:詳細な内容で大変勉強になりました。
長田様
コメントありがとうございます。
確かに清算人の報酬は気になるところですね。
通常は、裁判所への申立時に報酬相当額の予納を求められますのでその時点でわかります。ただし、本件は事情があって、裁判所へは予納せず、報酬決定が出ればこちらへ請求してもらうことになっています。
実は、この請求がまだありませんので確定額はわからないのです。清算人によって異なるというより、裁判所の報酬決定ですから、清算人のおこなった事務量によるのではないでしょうか。
裁判所から概略聞いている報酬額は、そんなに高くはない、まあまあそのようなところか、という金額です。
予納金のことですから、裁判所に聞かれれば教えてくれるのではないかと思います。
以上、参考になれば幸いです。
長谷川先生
お忙しい中ご回答頂き、有難うございます。
なるほど。仕組みが分かりました。
裁判所にも問い合わせてみようと思います。
上記に関し、裁判所の取扱いが22年10月ごろより変更となり、すべて特別代理人を選任して訴訟で結論を出すことになったという話があります。大阪の取扱いが波及してきているとの話もありますが、詳細は不明です。実際に手続をされる際には管轄の裁判所とよく打合せをされるのがよろしいでしょう。