相続財産処分の審判に基づく登記事務の取扱いについて 平成元年十一月三十日民三第四、九一三号民事局長通達

平成元年十一月三十日民三第四、九一三号民事局長通達
相続財産処分の審判に基づく登記事務の取扱いについて

 共有者の一人が相続人なくして死亡した場合において、民法第九五八条の三の規定による相続財監分の審判に基づき当該共有持分の移転の登記の申請がされたときは、最高裁判所昭和六三年(行ツ)第四〇号事件本月二四日第二小法廷判決の趣旨に従い、これを受理すべきものと考えるので、この旨貴管下登記官に周知方取り計らわれたい。
 おって、昭和三七年八月二二日付け民事甲第二三五九号本職通達は、変更されたものと了知されたい。
【参考】上記通達により変更された通達

昭和三十七年八月二十二日民事甲第二、三五九号民事局長通達(昭和三十七年七月十七日津地方法務局長照会)
相続財産処分の審判に基づく登記事務の取扱い方について

 標記の件について、別紙甲号のとおり津地方法務局長から問合せがあり、別紙乙号のとおり回答したから、この旨貴管下登記官吏に周知方しかるべく取り計らわれたい。

別紙甲号
 共有者の一人が相続人無くして死亡した場合には、その持分については民法第二百五十五条の規定が適用されるので、同法第九百五十八条の三の規定に基づく相続財産処分の審判による登記の申請があっても、これを受理できないと考えますが、いささか疑義があるのでお伺いします。

別紙乙号
 本年七月十七日付日記登第二二六号をもつて問合せのあった標記の件については、貴見のとおりと考える。
 おって、所問の登記の申請は、不動産登記法第四十九条第二号の規定により、却下すべきものであるから、申し添える。
【参考】上記通達に引用の最高裁判例

判例 H01.11.24 第二小法廷・判決 昭和63(行ツ)40 不動産登記申請却下決定取消(第43巻10号1220頁)
判示事項:
  共有者の一人が相続人なくして死亡したときとその持分の帰すう
要旨:
  共有者の一人が死亡し、相続人の不存在が確定し、相続債権者や受遺者に対する清算手続が終了したときは、その持分は、民法九五八条の三に基づく特別縁故者に対する財産分与の対象となり、右財産分与がされないときに、同法二五五条により他の共有者に帰属する。

(上記判示事項並びに要旨は、最高裁判所判例集(Web版)より引用させて頂きました。)